new 歩いてみて (渡辺 克江 日本語グループ)
昨年コロナが沈静化してきた頃、コロナ自粛で体力が驚くほど落ちていたことに気付きました。
そこで一念発起して始めたのがウオーキングです。始めてみて自分でも驚いたことがいくつかありました。
まず、すれ違う知らない人に積極的に挨拶ができたということです。普段は内気で自分から声をかけられないのに、歩いているとなぜか声をかけられるのです。心が軽くなったような気がします。
次に歩くことが少しずつ楽しくなり、毎日何歩歩いたか知りたくなって歩数計アプリをインストールしました。そのうち、歩いたり移動したりするとポイントがたまるというアプリをインストールしました。
そして自然にも目がいくようになりました。知らない花が咲いていたりキジがいたり。毎回何か見つけられるのです。そうなると今度は知らない花の名前が気になりgoogleレンズをインストールして調べてみたり・・足はよく止まってしまいますが自然が少し近くなった気がしています。
一人で歩いているといいことだらけで、この楽しみは手放せないものとなりました。
new マンガ de 日本語<2>
『ココア&カカオ』by エイネ
日本語で漫画を描いてみませんか
(城野 佳代子 日曜日A教室)
みなさんは何かペットを飼っていますか。今回も宇宙人のココアと猫のカカオのお話。
① 猫のカカオが、ニャーニャーと鳴いています。
ココアがいます「今日は カカオ ちょっと うるさい」
② よく見ると、カカオのトイレだけでなくトイレの周りも汚れています。
ココアは驚いて言います。「なんで トイレのそとに うんち したの」
③ カカオ「ココア はやく そうじしてよ~」
「も~」ココアは怒りながら掃除します。
④ やがてトイレもその周りもきれいになりました。それを見てカカオも大満足。
やっぱり、きれいだと気持ちがいいですね。
new 人工知能(AI)と会話できます (石田 勝彦 広報)
チャットGPTという言葉を最近よく聞きます。チャットGPTは誰でも簡単に人工知能(AI)とお話できるツールです。世界での利用者は1億人を超え、今後は社会に大きな影響を与えると言われています。
使い方は簡単。スマホで普通にメールするように質問を送ると、数秒で答えてくれます。仕事に導入する会社も増えているそうです。
チャットGPTを簡単に無料で使う方法としては、スマホで使っているLINEで「AIチャットくん」と友達になることです。右のQRコードから友達に追加することができます。1日に5回までの質問は無料です。
「AIチャットくん」に聞いたところ、日本語はもちろん、中国語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語、その他たくさんの言語を使えるそうです。
注意する点として、人工知能が学習した知識が2021年9月以前のため、最近の話題には答えてくれません。しかし今後は新しい知識をどんどん勉強してくれると思います。しかしチャットGPTの悪用を懸念する声もあります。多くのIT専門家は「チャットGPTによるサイバー攻撃が今後2年以内に必ず起きる」と予想しているそうです。
new 小川先生への手紙
(グェン クアン チェン 日曜日A教室)
私用のため、週末に帰国しないといけません。今とても寂しいです。
先生に直接挨拶できないので、本当にすみませんでした。先生が教えてくれたおかげで、たくさん勉強になりました。先生と話したり、遊びに行ったりする期間は、私にとって本当に貴重な経験だと思っています。
紙袋の中にプレゼントがあります。ほんの気持ちです。それは傘です。雨の時でも、晴れの時でも、先生のそばにいて、先生を守るものだと思います。
先生がこれから楽しく生活を過ごすことを、心から祈っています。
本当にありがとうございました。さようなら。先生お元気で!
先生の生徒 グェン クアン チェン
[小川先生とプレゼントの傘]
夫々のコロナ禍の日々 (サロン 宗光 恵子)
皆さん、コロナ禍の日々は、いかがでしたか?
私の2年間は、ただ、家で退避している毎日でした。しかし、ズームのお陰で、フィリピン人のA君とネパール人のBさんに、日本語を教える日々も送っていました。彼らにとっては、人生の大事な節目となりました。
A君は、英語の先生として小学校・中学校へ1時間半を掛けて、毎日通っていました。いつも欠伸をしながら、コロナと戦い、夜に毎週1時間半を2回、2年続けました。そして、昨年12月にN5に合格して、今月、結婚して、 フィリピンに帰ります。
Bさんは、赤ちゃんを抱きながら、お昼寝の時間に勉強していましたが、ぐずりだすと、勉強を終える事がなんどもありました。育児は、ほとんど彼がして、昨年は、二人目の女の子が生まれ、また、膝の上にのせています。主夫をしながら、自動車免許を取り、勉強より生活が一番です。
私には、コロナの日々でしたが、彼らの2年間は、とても濃い月日でした。今月から、 Bさんの奥さんの勉強も始まります。そして、A君お幸せに!
「ベトナムの男の子」の話 (松岡 道子 日曜日B教室)
父は90歳を越えてから、同じことしか話してくれなくなりましたが、レパートリーの中に、仕事で出会った「ベトナムの男の子」の話があります。
もう40年ほども前のことですが、神戸で港湾関係の会社で働いていた父は、地方の、船に関係する学科を持つ高校へ、リクルートに行くことがよくありました。
ある時、海辺の高校で、何人かの学生を紹介され、直接、求人の案内をする機会を持つことができました。学校から成績優秀と紹介されたひとりは、ボートピープルとして日本に来たベトナム人でした。父が来日のいきさつを聞くと、「子供の時に小さな船で国を出て、食料も水も尽きようとしていた時に、目の前に、大きな山のような船がやってきて助けてくれた」そうで、それが日本のタンカーだったそうです。
とても残念なことに、彼は父の会社には入社しませんでした。が、船乗りになって、神戸港に寄港した時に、父を訪ねて来てくれたそうです。父は嬉しく思って、三宮で夕食をご馳走し、彼に頑張るようにと伝えて、タクシーで帰路につきました。
すると、タクシーの運転手さんが、尋ねたそうです。
「甥御さんですか?」
「いや、違うけど、どうして?」
「あの若い方、タクシーが曲がるまで、頭を下げてました。今時、めずらしい、礼儀正しいかたですな。」
私が、父の置き土産だと思っている話のひとつです。
遊山箱について (湯浅 佳代 水曜日教室)
私の故郷の徳島では、今 再ブームになっているようですが、 60年前では当たり前に子供がもっていた遊山箱について書いてみました。お花見の季節が終わりましたが、また藤の花見とかに持って行って楽しめます。
遊山箱の中身は何かな?
徳島では、1962年ぐらいまで、ほとんどの子供が3歳ぐらいになると親が遊山箱という持ち運びできる三段重ねの弁当箱を買って、桜見物に持たせました。遊山箱の中身には子供が好きそうな食べ物を彩り良く並べてあり、子供はドキドキしながら、一段一段と開けていくのが楽しみでした。
一番下の箱にはご飯もの、真ん中の箱にはお煮しめと卵焼き、一番上には甘いものをいれました。食べ物が今程豊富でなく、娯楽が少ない時代でしたので、遊山箱を持ってのお花見は大きなイベントでした。
私は引っ越しを5回以上しましたが、この幼児時代に買ってもらった、思い出の詰まった遊山箱は処分できず、今もインテリアとして利用しています。1965年頃から遊山箱はすたれはじめましたが、近年おしゃれな実用品との評価が高くなり、徳島の遊山箱には需要があり、再び作られているようです。
大人になり知りましたが、元々徳島は仏壇製造が盛んで、残り木を再利用する目的で作られ、仏壇技術がある職人が作りだした箱なので好きなように模様を描いたり、彫ったりしてアート的要素のある箱ができたそうです。
[湯浅さんの遊山箱]
関西弁の語尾 (石田 勝彦 広報)
関西弁には、特徴のある語尾があります。代表的な語尾をいくつか紹介します。
・〇〇ねん・・・
「〇〇です」
「〇〇だよ」という意味
例:好きやねん、せやねん、
なんでやねん
・〇〇てん・・・
「〇〇した」という意味
例:これ買ってん、今来てん
・〇〇やん・・・
「〇〇だね」
「〇〇したよ」の意味
例:すてきやん、
言うたやん、
めっちゃええやん
否定の言い方は色々あります。
・〇〇ん 例:わからん、知らん
「よう~ん」と使う場合も多い。
例:ようせん、よう行かん、よう言わん
・〇〇へん 例:わからへん、知らへん、出ーへん、見えへん
・〇〇ひん 前の動詞がイ段の場合、
「ひん」を使用することもあります。
例:見ーひん(見ない)、きーひん(着ない)
・場所によっても言い方は変わります。
「来ない」は、京都ではきーひん、大阪ではけーへん、
神戸ではこーへんと言います。
尊敬の言い方
・〇〇はる・・・
関西では尊敬語の意味で「はる」をつけます。
例:行かはる(行かれる)、来はる(いらっしゃる)
桜の開花時期 (石田 勝彦 広報)
日本では4月の初めに多くの人が学校に入学したり、会社に就職したりします。この時期の満開の桜は、晴れやかな気分にしてくれます。
しかし近年は温暖化の影響で桜の開花時期が早まっています。ある会社がAI(人工知能)を使って2100年の桜の開花予想をしたところ、2023年に比べて気温が4℃上がり、各地の開花日は最大16日早まるそうです。入学式の日に桜の花が終わっていたら寂しいですね。
地球温暖化対策のために太陽光などの再生可能エネルギーへの転換が進められています。その一方ではウクライナ戦争の影響で石炭エネルギーへの依存が増え、二酸化炭素排出量の削減を遅らせています。平和が戻って人類全体が協力し、次の世代に負の遺産を残さないようにしたいものです。
相撲から派生した言葉 (安田 邦夫 日曜日B教室)
日本には「相撲」と言う国技があります。年に6回(一か月おき)開催されます。3月は春場所と言い大阪で行われます。(今年は3月12日~26日でした)。
日本の文化に深く根ざし、長く人々に親しまれてきました。そんなこともあってか、私たちが日常で使う言葉にも、相撲用語から派生したものがたくさんあります。今日はそのいくつかを紹介しましょう。
(1) 仕事上よくつかわれる言葉
『押し』:相撲の決まり手で多いのは「押し出し」です。相手を土俵の外に押し出す決まり手です。『押しが強い』、『押しの一手』、などと使われています。無理に自分の意思を通そうとしたり、目的を遂げるために一直線に突き進むような時などに使われます。
『仕切り直し』:取り組む意思表示のために両手をおろすことを「仕切る」といいますが、うまくタイミングが合わずやり直すことを、「仕切り直し」と言います。転じて、物事を最初からやり直す時によく使われます。
『懐が深い』:腕と胸の隙間が広く、相手にまわし(腰に巻いている帯)を持たせない状態をいいます。転じて、心が広く、寛容で包容力のある人を表現するときに使います。
(2)日常用語でよく聞く言葉
『勇み足』: 相手を土俵際まで追い詰めながら、力が入りすぎ自分の足が先に土俵の外に出てしまうことを言います。一般には、気持ちが焦って失敗したり、やり過ぎたりしたときに使います。
『肩すかし』:勢い良く前に出てくる相手に対し、その力を避けるようにかわすことを言います。転じて、勢いよく挑んでくる相手をうまくかわす際に使われます。
「脇が甘い」、「序の口」、「大一番」等々まだまだたくさんの派生語がありますが、また次の機会に。
学習者の皆さんのお国には、どのような、多くの人に親しまれる競技(スポーツ)がありますか。
関西弁、大阪弁とオノマトペ
(石田 勝彦 日曜日教室、広報)
「体の痛みをオノマトペを使って医師や看護師に表現することがあるか」との問いに対して、大阪を中心とする関西の人は「よくある」と答える人の割合が高いという調査結果があります。一方、北海道や東北ではオノマトペを使う割合が低いそうです。
オノマトペを多用した関西弁は、生き生きとした描写で、話す人と聞く人の距離を近づける効果があります。歯科医師によると、最初に患者さんが言うオノマトペで、痛み方が「ズキズキ」なのか「ジンジン」なのか「キリキリ」なのかで、ある程度症状が判断できるそうです。
大阪で道行く人に「たこ焼きの作り方を教えてください」と言うと、「(だしを)た~っ」と流して、「(泡が)ぷつぷつぷつ」と出てきたら、「(爪楊枝を)チュッチュッチュ」とする・・・。出るわ出るわ、オノマトペが続々登場する。
タクシーの運転手さんに行先を伝えると、「ああ、あのシュッとしたビルね。この道ピューと行ってキュッと曲がったとこですね」とオノマトペだらけです。
現在の関西弁は大阪市が日本一の人口を誇っていた大正時代後期から昭和初期にかけて形成されました。町人の町だった大阪では音声によるコミュニケーションが重視されました。そのころに労働者が安価に楽しめる大衆芸能が大阪で大いに発達し、漫才などの大衆芸能ではオノマトペが多用され、それが今の関西弁の基礎になったそうです。
マンガ de 日本語 “ココア&カカオ”
日本語で漫画を描いてみませんか。
(城野 佳代子 日曜日A教室)
宇宙人のココアとその友達、猫のカカオのお話。2023年の初日の出を見ながらココアは言います。「今年は何が起こるかな?」それを聞いた猫のカカオは「365の出来事があるよ。」と言っています。1年は365日だから、毎日1つずつ何か出来事がある、ということですね。
これは、私が担当しているエイネさんの作品です。いろいろアイデアが浮かぶと漫画を描いているとのことです。また機会があればクスクスだよりで紹介していきたいと思います。